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リサーチパネル(アンケートモニター)とは?効果的に活用する方法を解説|Koeeru Academy
「アンケートモニターに登録してお小遣い稼ぎをしませんか?」
そんなウェブ広告やサイトを見かけたことがある人は多いのではないでしょうか。
“リサーチパネル”や”アンケートモニター”というのは企業や研究者が何かの調査をする際のモニター(調査協力者)のリクルートやインターネットリサーチ(Web調査)によるデータ収集を行う際によく使用されています。
インターネットリサーチに関しては下記のリンクで詳しく説明していますので、合わせてお読みください。
インターネットリサーチ(Web調査)とは?調査フローやメリットを徹底解説|Koeeru Academy
しかし、多くの企業がこのリサーチパネルを取り入れているにもかかわらず、データドリブンな意思決定に役立つ効果的な活用方法は案外知られていません。
今回は、リサーチパネルとはなにかと、オンラインパネルを効果的に活用するための方法をご説明いたします。
目次
1. リサーチパネル(アンケートモニター)とは?
ー1. リサーチパネル(アンケートモニター)のパネリスト
ー2. リサーチパネル(アンケートモニター)を募集している会社
2. リサーチパネル(アンケートモニター)の種類
ー1. コーポレート・パネル
ー2. サプライヤー・パネル
3. リサーチパネル(アンケートモニター)の効果的な活用方法
ー1. 適切なリサーチターゲットの絞り込み
ー2. 不正回答を防止する
ー3. リサーチパネルクオリティを確認する
ー4. 調査頻度の高いリサーチパネルを使用する
ー5. リサーチパネルに支払われる報酬システムを確認
4. Koeeruが提供するリサーチパネル(アンケートモニター)
リサーチパネル(アンケートモニター)とは?
リサーチパネルは、様々な属性で分けられたパネリストのグループを調査会社がリクルートすることができるオンライン上のプラットフォームです。
「男性20代で車を持っている人」などの特定のターゲット層に対して短時間で多くの意見を集め、定量的な分析をしたいときに、オンラインパネルはそのリサーチャーにとって非常に便利なツールであると言えます。

リサーチパネル(アンケートモニター)のパネリスト
リサーチパネルの回答者となるパネリストとはどのような人なのでしょうか。
通常、リサーチパネルは調査会社などがアンケート会員(パネリスト)を募集しているものに登録した人で構成されています。
年齢や性別などの対象条件により選別されたパネリストには、登録をしているパネルプラットフォームからアンケート調査依頼のメールが送られてきます。
アンケートに参加するには、そのメールに記載されているURL、またはパネルプラットフォームサイトの会員ページにログインして回答します。
そして、リサーチパネルを使用して、調査に協力をしてくれるパネリストには割引クーポンやポイントなどのインセンティブが付与されます。
リサーチパネル(アンケートモニター)の規模
リサーチパネルの規模は、パネルオーナー(会社)の目的によって大小が左右されます。
多数の国での調査を目的として構築されるパネルオーナーの場合、リサーチパネルはグローバル規模で募集しており、様々な国のパネリストに調査をすることが可能になります。
例えば国内の調査会社などが募集しているリサーチパネルは、日本人を前提として募集しており、すでに知名度がある場合はリクルーティングの難易度は低くなるでしょう。
しかし海外では知名度が低く、PRも国内とは勝手が違うことからグローバルでのリサーチパネル構築の難易度は国内の調査会社にとっては難易度が高いものになります。
世界各国に支店のある会社ではどうでしょうか?
当然、グローバルでのリサーチパネル構築の難易度は優しくなりますし、規模も大きくなるでしょう。
たとえば、マクドナルドがアジアでのマーケティング戦略を見直すために、アジア市場の顧客の好みについて知りたい場合、マクドナルド独自でリサーチパネルをアジア全土で構築することができるでしょう。
そして、マクドナルド社内独自の基準によって自社顧客をグループ化でき、特色のあるリサーチパネルを提供することができます。
リサーチパネルを使用する側はその目的によって、大小様々なリサーチパネルを組み合わせて使用するとより良い回答結果が得られます。
リサーチパネル(アンケートモニター)の種類
2014年の専門家グループによるオンラインパネルの歴史、概念、および応用に関する研究(1)によると、リサーチパネルには主に下記2つのタイプがあります。
コーポレート・パネル
一つ目は、コーポレートパネル(企業パネル)です。
このタイプのリサーチパネルでは、企業が独自の調査を実施し、調査をターゲット顧客に送信します。
上記のマクドナルドの例は、企業パネルに当てはまります。 コーポレートパネルのパネリストは、その企業が元々ターゲットにしている個々であるため、パネル内のIR(発生率)は、他のタイプのオンラインパネルに比べて高くなる可能性があります。
しかし、デメリットとしては、パネリストは時間の経過とともに熱意を失う可能性があります。 結局、アンケート依頼をするのは1社のみとなるため、 パネリストに送られる質問票の数が少ないままであれば、パネルのエンゲージメントは劇的に低下します。
コーポレートパネルが構築される目的は「自社顧客に対するリサーチ」の意味合いが大きく、パネル会社のように利益目的だけではないことが多いことが特徴です。
サプライヤー・パネル
二つ目は、サプライヤーパネルです。
このパネルは通常のインターネットリサーチをする場合に使用されるリサーチパネルになります。
このタイプのオンラインパネルは、B2BとB2Cの両セクターのパネルパートナーで構成されており、様々な調査をしたい企業がサプライヤーパネルを構築するサプライヤーに依頼し、パネルサプライヤーはターゲット属性に基づく対象者に対しアンケートを送信します。
具体的には、調査会社が募集をしているリサーチパネルがこのサプライヤーパネルに当たります。
日本ではリサーチパネルを構築するのは調査会社が多く、その調査会社に依頼された調査に使われたり、別の調査会社や事業法人がリサーチパネルを保有している会社へ依頼することもあります。
たとえば、東南アジアの人々の旅行行動と旅行頻度を調査するために、旅行代理店は東南アジアで大規模なオンラインパネルを持つ会社に依頼します。調査条件などのレビュー後、サプライヤーはフィジビリティー(回答資格のあるパネリストの推定数)を提供し、回答回収プロセスを行うのです。
一般的に、サプライヤーパネルは、回答率とパネリストとのエンゲージメントが高くバランスが良いと言えるでしょう。なぜなら、サプライヤーパネルのパネリストは、ポイント獲得目当てで調査に参加している場合が多く利害が一致しているからです。
しかし、調査報酬は調査対象者にのみ支払われるため、そのポイント目当てのパネリストの回答はバイアスがかかってしまうことデメリットとなる場合があります。
サプライヤーパネルが構築される目的は「パネルが使用されることによる利益」であるため、利用者はそれを知った上でアンケート内容を決める必要があります。
(1). Callegaro, M., Baker, R., Bethlehem, J., S. Göritz, A., A. Krosnick, J., & J. Lavrakas, P. (2014). Online panel research – History, concepts, applications and a look at the future.
リサーチパネル(アンケートモニター)の効果的な活用方法
リサーチパネルを効果的に活用するためには下記5つのポイントに重点を置き、利用することが大事になります。
ここでは、リサーチパネルを使うときのポイントをご紹介します。
適切なリサーチターゲットの絞り込み
はじめに、回答者となるターゲット層を絞り込む必要があります。調査をしたいグループをリクルートすることは、クオリティーの高いアウトプットをするために不可欠と言えるでしょう。
例えば、視力の良い人に眼鏡の調査をしてもユーザー目線の良い回答を得ることは難しいでしょう。
逆にニッチすぎるターゲットを選定しても回答単価が高くなり、費用対効果の悪い調査になってしまいます。
このように適切な調査ターゲットを指定しないと、データに悪影響を及ぼす回答が含まれてしまったり、適切なスコアが算出できない場合があるため、リサーチターゲットは重要になります。
不正回答を防止する
パネリストとデータの有効性を保つするために、スクリーニング質問の使用や重複データ検出など、不正防止の対策を適切に行う必要があります。
よく用いられる防止策として、回答選択肢にダミーを用意して、それを選択した人を調査から除外する手法などがあります。
リサーチパネルクオリティを確認する
報酬に関する情報をわかりやすくするだけで、パネリストが調査だけでなくパネルにも参加することにもつながります。また、パネリストが報酬を受け取るためのシステムは、シンプルであることが重要です。
ISOやESOMARといったリサーチ団体の定める基準に沿った品質管理をしているリサーチパネルを使うことをオススメします。
調査頻度の高いリサーチパネルを使用する
インターネットリサーチを頻繁に実施されているパネルは調査協力率が高くなります。
反応の良いリソースを使用すると、コストパフォーマンス良く、データをすばやく収集できます。
リサーチパネルに支払われる報酬システム
報酬に関する情報をわかりやすくするだけで、パネリストが調査だけでなくパネルにも参加することにもつながります。また、パネリストが報酬を受け取るためのシステムは、シンプルであることが重要です。
また、その回答報酬自体がパネリストにとって有益なものである必要があります。
最近ではAmazonギフトカードのようなグローバルなプラットフォーム上で使える回答報酬が人気です。
回答報酬に関しては、こちらの記事をご参照ください。
顧客満足度調査で有効な回答を集めるために知っておきたい回答報酬(インセンティブ)の注意点|Koeeru Academy
Koeeruが提供するリサーチパネル(アンケートモニター)
オンラインパネルを効果的に活用するためには、信頼性の高いプラットフォームを使用することが重要と言えるでしょう。
Koeeruでは、市場調査をサポートするプラットフォームとして、コーポレートパネルとサプライヤーパネルを組み合わせてご提供しています。
オンラインでオープンパネルを提供することにより、パネルの高いエンゲージメントを保ちながら、パネリストおよびデータのクオリティを担保することができます。現在では150カ国、1億人のパネリストにアクセスすることが可能です。
Koeeruでは、自社ブランドでオンラインリサーチコミュニティを構築し、効率的かつ継続的に自社ユーザやパネリストとのエンゲージメントを強化することができます。パネリストのリクルートから、アンケートの配信、回答報酬の管理まで自社で全てコントロールすることができるプラットフォームを構築します。
また、回答報酬管理システムも連携しており、アンケート参加者に対して効率的に報酬を付与することができます。グローバル対応の完全自動化の標準報酬オプションを利用するか、特定の報酬オプションと連携することも可能です。一回きりの報酬付与から、長期でのポイントシステムの構築、既存のポイントシステムへの連携までさまざまなニーズにお応えします。
リサーチパネルについて、ご不明な点など何でもお答えいたします。下記よりお気軽にお問合せください。
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