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事例

名鉄生活創研×Koeeru「訪日外国人VOCプラットフォーム構築」—実証事業の成果と今後の展開

背景:訪日外国人市場の活性化とVOCの必要性

近年、訪日外国人市場は大きく成長し、地域や観光事業者にとって絶好のビジネスチャンスが訪れています。特に愛知県の訪日外国人ランキングでは、台湾、韓国、香港、中国、フィリピン、ベトナムが上位にランクインし、インバウンド需要が拡大しています。

名鉄生活創研は、愛知県内でコンビニやお土産店などのリテール事業を展開しており、多くの訪日外国人が利用する重要なタッチポイントとなっています。しかし、既存の観光客統計やPOSデータだけでは、訪日外国人が「なぜその商品を選ぶのか」「どのような体験を求めているのか」という深い洞察を得ることが難しいのが現状です。そのためデータを活用し、購入理由やトレンドの把握、魅力的な店舗づくり、需要予測を進めることで、機会損失を防ぎ、顧客満足度を向上し、売上増加を図ることが求められています。


課題:データ活用の壁

データを最大限に活かすために、以下の3つの課題が存在しました

  1. 既存データの壁
    • 観光庁統計やPOSデータでは限界がある:既存のデータでは、おおまかな傾向を把握することはできても、訪日外国人の「購買トレンドの詳細」や「なぜその商品を選ぶのか」が分からない。
  2. プロセスの壁
    • VOCの収集・分析・活用がタイムリーに行えない:VOCを収集する仕組みがなく、仮に収集できたとしても、それを即座に活用するプロセスが整っていないため、マーケティング戦略やCX改善に反映しづらい。
  3. データの民主化の壁
    • VOCデータの活用が組織全体に広がっていない:VOCデータが限られた担当者にのみ共有され、現場や他部署では活用できる環境が整っていない。その結果、インバウンドマーケティングの意思決定が局所的になりがち

ソリューション:訪日外国人VOCプラットフォームの構築

名鉄生活創研とKoeeruは、前述の課題に対して訪日外国人のVOCを収集・分析し、データを活用できるソリューションの開発に取り組みました。

実証事業のために構築したプラットフォーム全体図

① 空港コンビニを活用した「旅ナカ」のVOC収集

旅ナカのVOC収集

訪日外国人の「なぜ?」を理解するためには、旅マエ(旅行前)、旅ナカ(旅行中)、旅アト(旅行後)それぞれのVOCを把握することが重要です。今回の実証事業では、セントレア空港のファミリーマートで、多言語対応のVOC収集を実施。画像やテキスト、定量データを収集し、約150人の旅行者の声を集めました。

② グローバルリサーチによる「旅マエ・旅アト」のVOC収集

次に、旅マエ・旅アトのVOCデータを取得するため、Koeeruのグローバルパネルネットワークを活用。
愛知県を頻繁に訪れる中国、香港、台湾、韓国、フィリピン、ベトナムの旅行者を対象に、各国300名、合計1,800名のVOCデータを収集しました。

グローバルリサーチの概要

③ 訪日外国人VOCデータプラットフォーム(VOCDP)の構築

収集したVOCデータを整理し、テキスト・定量データ・画像を分析するためのプラットフォームを開発。また、現地語で収集したVOCを翻訳し、正確なデータとして活用できるようにしました。

④ VOCデータの「見える化」

VOCデータの活用目的は多岐にわたるため、以下3つの「見える化」を実施しました:

  1. 訪日外国人のニーズの可視化:旅マエ・旅ナカ・旅アトのデータを名鉄グループ全体に共有し、観光庁やJNTOの既存統計と組み合わせて分析。観光マーケティングや旅行商品の開発、官民連携による事業戦略に活用。
  2. 購入トレンドの可視化:顕在顧客のVOCデータから購入動向・嗜好を分析し、現場の店舗に共有。発注、商品企画、売場改善に活用し、訪日外国人の購買行動に適した品揃えを実現。
  3. 顧客体験(CX)の可視化:買い物体験に関するVOCを収集し、店舗スタッフと共有することで、現場の改善をスムーズに実施。顧客の困りごとを把握し、潜在的なビジネスチャンスを発掘。

実際のアクション:VOC活用による成果

1.実際のアクション:VOC活用による成果

VOCデータをもとに、売場看板やMAPの設置を実施。「どこに何があるか分かりづらい」という課題に対し、ピクトグラムと多言語対応の案内を追加しました。結果、NPS(ネットプロモータースコア)が向上。

2.VOCに基づく商品発注

旅行者が「購入した商品」や「欲しかった商品」のVOCを分析し、新たな発注戦略を確立。また、人気商品の訴求や、お客様の声を取り入れたPOP設置など、売り場作りへ反映しました。ほかにも日本の一般的なお菓子が「お土産」として認識される傾向を活かし、新たな商品提案を企画中です。

3.現場スタッフの意識向上

店舗スタッフからは「VOCに基づいた改善で納得感があり、前向きに取り組めた」「訪日外国人からの店舗へのコメントが嬉しかった」との声があり、モチベーション向上にも貢献


今後の展開

VOCを活用したインバウンドマーケティングの価値を確認できました。今後は、中部エリア全体の自治体や事業者と協力し、訪日外国人のプラットフォーム構築を進めていくことが重要だと考えています。地域活性化に向けたネットワーキングを加速し、インバウンド事業を次のステージへ進めていきたいです。

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