
Koeeru Academy
調査をする前に知っておきたいアメリカ市場の特徴 | koeeru Academy
巨大な市場と多くの消費者を抱えるアメリカ。事業や商品の海外展開をご検討中の企業の皆様の中にも、アメリカ市場への越境ECをお考えの方も多いのではないでしょうか。実際に商品がアメリカの市場で成功できるかを考える前に、基本的なアメリカの市場の特徴を掴むことで、アメリカへの展開のイメージを掴みましょう。
そこで今回のブログでは、実際にアメリカで調査をする前に知っておきたい、アメリカ市場の特徴についてご紹介いたします。
目次
1 アメリカのEコマース市場
- EC全体の売上高
- ECのシェア
2 アメリカならではの購買特徴
- セール:ブラックフライデーやback to schoolなど
- ギフト文化:ホリデー、ベイビーシャワー、バレンタインなど
3 終わりに
- アメリカ市場で事業展開、越境ECをお考えの方へ
アメリカのEコマース市場
EC全体の売上高

(2017年から2027年までのEコマースの売り上げ:statistaより)
上のグラフからわかる通り、アメリカのEコマース市場は2017年から右肩上がりで、今後も成長が予想されています。特に新型コロナウイルスを契機にオンラインで商品を購入することが多くなったこともEコマース市場の追い風となっていると言えるでしょう。
ECのシェア

(2020年アメリカにおけるEコマース企業のシェアトップ10:Marketing Chartsより)
アメリカにおけるEコマースでダントツのシェアを誇るのは、Amazonです。アメリカ国内だけでも1億5千万以上のAmazonプライム会員がいると想定されており、その数はアメリカ人口の1/3以上と言えます。
また、同じく通販サイトのeBayも越境ECで出品できるプラットフォームで、3位にランクインしています。6位にランクインするWayfairは家具や家庭用品を取り扱うEコマース企業で、その他ランクインしているのは、実店舗を持つ小売業者のオンラインストアです。
アメリカの消費者の購買特徴
アメリカは多民族国家で様々な文化が入り混じるユニークな国です。他の国と同様アメリカならではの習慣、文化があり、それがアメリカ人の購買行動につながっています。そこで、アメリカ人の購買行動に大きな影響を与えるアメリカのセールやイベント、文化について紹介します。
セール
・Back to schoolセール
アメリカの学校は日本と異なり、大体8〜9月が入学・進学シーズンで、新年度が始まります。そのため新学期に向けて新しい洋服や文房具等を揃えたい学生や保護者をターゲットとしたBack to school(学校に戻る)セールを夏休み終盤となる7月ごろから行い、学校や新生活に関連した商品の消費を促します。
・ブラックフライデー&サイバーマンデー
11月の第4木曜日にある感謝祭(Thanksgiving day)の祝日は家族が集まってお祝いすることが一般的です。感謝祭の次の日にはブラックフライデーセール(Black friday sale)という実店舗を中心とした大規模なセールが行われ、翌週の月曜にはサイバーマンデー(Cyber Monday)というオンラインを中心としたセールが行われます。ブラックフライデーがホリデーシーズンの幕開けとなり、ホリデーシーズンの終わりまでセールやキャンペーンが続き、年間で最大規模の消費が行われます。

(感謝祭からサイバーマンデーまでの1日ごとのオンライン上の売り上げ:adobe analyticsより)
これらの他にも、labor dayなど国の祝日に際したセールや、イースターやハロウィーン等イベントに関連したセールなども行われることがあります。
ギフト文化
日本にお中元やお歳暮、お土産など独特の贈り物文化があるように、アメリカにも日本とは異なるユニークな贈り物の習慣があります。
例えばホリデーを例に挙げると、洋画に出てくるようなクリスマスツリーの下にたくさんのプレゼントが置かれている描写は、決して誇張しているわけではありません。プレゼントの量は各家庭によってばらつきはあるものの、一般的には、子供はサンタクロースからプレゼントをもらうだけでなく、両親、祖父母、親戚、友人などそれぞれからプレゼントをもらうため、たくさんのプレゼントが用意されます。また大人同士(家族、友人、恋人同士)でプレゼントを送りあうのも一般的なため、デパートやオンラインストアでは大規模なクリスマス商戦が行われ、クリスマスプレゼントのための大規模な消費が国全体で行われます。
また、近年日本でも増えているベイビーシャワーはアメリカ発祥のイベントで、赤ちゃんが生まれる前に親戚や友人を招いて妊婦さんをお祝いするパーティです。こちらも、ゲストはプレゼントを用意することが多く、子育てに必要な実用品から記念品まで様々です。
アメリカも日本と同様、季節のイベントや特別なイベントにあたりプレゼントを用意するため、これらのイベントが大きな市場を生み出していることがわかります。アメリカへの越境ECを考えるにあたり、これらのセールやイベントに合わせたキャンペーンを行うことがアメリカ展開の鍵になるのではないでしょうか。
終わりに
アメリカはEC市場も大きく、伸び代があるため越境ECには人気の国の一つです。しかし、他の国と比べ人種や文化が入り混じる多様でユニークな国であるがために、アメリカ人の知人数名にヒアリングするだけではアメリカの市場全体を把握できないところがハードルになります。越境ECを行うにあたり、商品が本当にアメリカの消費者に適しているのか、展開先としてアメリカが合っているか、どういったプロモーションをしたらアメリカの顧客の購買を促すことができるかなど、企業の商品や事業に合わせてカスタマイズした調査を行いましょう。
Koeeruのグローバルリサーチでは、サービスをどのようなコンセプトで販売するかを決定するためのコンセプトテストの実行と、150ヵ国の1億人以上のグローバルパネルネットワークを活用し、ご希望の対象のグループからアンケートを回収し、結果の分析をいたします。
調査結果をもとに以下のアクションを行うことで、越境ECにおける海外展開のROI(費用対効果)を最適化することが可能になります。
- 進出先の選択
- コンセプトのローカライゼーション
- 価格設定の見直し
- 商品概要の改善やSEO対策(キーワード)
- 改善点、購入基準、商品受容性などに沿ったマーケティング(クリエイティブ)の改善
- 画像評価によるパッケージの制作やローカライゼーション
越境ECやKoeeruのグローバルリサーチに関するご質問、ご相談などございましたら、以下のボタンからお気軽に問い合わせください。
新着情報をメールで受け取る
ニュースレターにご登録いただくと、新着情報やWebセミナー、イベントの情報をお届けします。