CEOブログ
10年を終えて、11年目へ— VOCの現場から学び続けた10年 —
2016年、Syno Japanとしてスタートし、コロナ禍、Syno Internationalからのバイアウト、そしてSyno JapanおよびVietnamの子会社化を経て、Koeeruは無事に10年間を終えることができました。
これまで支えていただいたお客様、パートナー企業の皆さま、そして従業員の皆さんには、心から感謝しています。
グローバル × VOC(お客様の声) × プラットフォームのビジネスモデルで駆け抜けた、この10年間を振り返ると、本当に多くの失敗を重ねてきました。
会社としても、そして私自身も、決してスマートな成長だったとは言えません。
特に今年は、本社からのバイアウトに関する最後の整理を行う年でもあり、創業以来、最も大変な一年でした。
それでも今、11年目を前向きな気持ちで迎えられているのは、
失敗の中から、クライアントが立つVOCの現場にとって本当に必要な形が、少しずつ見えてきたと感じているからです。
システム会社の社長だけど、最初は分からなかった
正直に言うと、私は「システム会社の社長」ですが、最初からシステムに詳しかったわけではありません。
むしろ、クライアントと同じ立場で、こんな悩みを何度も目にしてきました。
- データを集めたいが、何を取ればいいのか分からない
- CDPやCRMを入れたものの、現場では使われていない
- ツールは増えたが、結局アクションにつながらない
だからこそKoeeruは、システムありきではなく、常にクライアントのニーズと現場の実情を起点に、試行錯誤を重ねてきました。
その結果、遠回りも多く、数えきれないほど失敗してきましたが、その積み重ねが今のKoeeruにつながっています。
① 長く伴走できるパートナーであること
Koeeruが大切にしてきたのは、短期的な施策や一過性のプロジェクトではありません。
長期的な視点で課題に向き合い、試し、直し、育てていく。
そんな取り組みを求めるお客様と、自然とご一緒する機会が増えてきました。
十分なマーケティング予算やブランド力、VCからの資金バックがなくても、
現場に向き合い、フィードバックをもとに改善を続ける。
その姿勢に共感いただき、「一緒に考え、育てていく関係」を築けていることが、Koeeruの大きな支えになっています。
② 現場で使われ、成果につながるプロダクト(VOCDP)
VOCDP(Voice of Customer Data Platform)は、最初から完成されたプロダクトではありませんでした。
実際のユーザーの声をもとに、
「これは使いにくい」「現場では回らない」
そんな指摘を何度も受けながら、改善を重ねてきました。
その結果、VOCの収集にとどまらず、CXやマーケティング施策につながる形で活用されるケースが増えています。売上が昨年比で300%を超えたことは、
VOCDPが“構想”ではなく、“現場で使われる仕組み”として定着し始めた証だと受け止めています。
③ 小さく始めて、長く育てていく進め方
多くのクライアントが、過去にこんな経験をされています。
- 導入コストが高く、社内承認に時間がかかる
- 導入までに半年以上かかり、目的が曖昧になる
- 導入後に「使い続ける仕組み」がなく、形骸化する
Koeeruが選んだのは、スモールスタートという考え方でした。
必要なVOCを、必要な分だけ集める。
費用も時間も抑えた状態で始め、運用しながら改善していく。
VOCDPは、
- 現場の手が届く機能
- 導入コスト(費用・時間)を抑えたスタート
- 長期運用を前提とした柔軟なカスタマイズ
この3点を重視しながら、「使い続けられる仕組み」として磨かれてきました。
今年の取り組みの振り返り
今年のKoeeruは、グローバルリサーチ、CX、マーケティング、観光DXの各領域において、VOCを起点とした実践的な取り組みを広げた一年でした。
グローバルリサーチでは、海外展開やインバウンドを視野に入れるスタートアップ経営者を含む新たなユーザー層を支援し、従来の対象国や対象層にとらわれない一次情報の活用が進みました。
CX領域では、現場のオペレーション負荷を増やすことなく顧客体験を把握する仕組みを構築し、小売・サービス業、教育、観光など幅広い分野での運用が進んでいます。
マーケティング分野では、施策前後で効果を検証できるVOCの仕組みを提供し、リサーチからクリエイティブ、広告、検証までをパートナーと共創する取り組みが広がりました。
観光DXの分野では、ゼロパーティデータを活用した地域CRMの考え方が深化し、地域全体でデータを活かす取り組みが進んでいます。
11年目に向けて
11年目となる2026年は、これまで支えてくださったお客様への感謝を、
具体的な課題解決という形でお返しする一年にしたいと考えています。
また来年は、情報発信をこれまで以上に強化し、Koeeruとしての考え方や取り組みを、より分かりやすく外部に伝えていく予定です。
あわせて、Webサイトのリニューアルも行い、プロダクトや事例、思想が正しく伝わる場を整えていきます。
なお、本記事では企業名を非公開としていますが、一部の事例については、公開可能な範囲で別途ご紹介していく予定です。
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