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お客様インタビュー

栃木県観光客アンケートプラットフォームご提供 | 栃木県観光交流課

10月 2, 2023

※本記事は2020年12月作成の再掲です。Koeeruの前身となるSyno Japan社が作成しています。

本記事では、弊社のソリューションをご利用いただきましたお客様に、実際のプロジェクトを行った経緯、狙い、感想などのユーザーの声をインタビュー形式でご紹介します。

今回は、栃木県観光交流課の安野様、淺岡様、岡安様にお話を伺いました。

栃木県観光交流課様とは、栃木県独自のアンケートシステム「栃木県観光客アンケートプラットフォーム」を開発し、旅マエから旅ナカ、旅アトの観光客に対してアンケートを行うことで、観光客のカスタマーエクスペリエンス(CX)等、観光客の詳細なデータを継続的に収集できる仕組みを構築しました。このシステムを活用し、観光客の各段階におけるニーズにあった施策や栃木観光に対する満足度の高いリピーター獲得の施策を構築することが可能です。

プロジェクトの概要に関しましてはコチラよりご覧いただけます。

栃木県の観光課題について

まず初めに、現在の栃木県の観光における課題についてお聞かせください。

弊社CEO 長野

栃木県観光交流課 安野様

「栃木県」の認知度がなかなか上がらないということが、以前からの大きな課題のひとつでした。「日光」は知っていても、それが「栃木県」の観光地だと認識していないお客様が、国内・国外問わずとても多い状況でした。栃木県は東京からのアクセスがよく、自然に溢れ、世界遺産「日光の社寺」をはじめとする多くの歴史的建造物もあります。魅力は十分にあると考えているのですが、どうPRすればいいか分からないという、基本的なところで行き詰まっている感覚がありました。それに加えて、今回のコロナ禍という状況があります。今までの「認知度が上がらない」という課題以前に、そもそもインバウンドのお客様が来なくなってしまった状況で、新型コロナウイルス感染症が収束した後の再スタートを切る時に、今度こそ遅れを取らないようにしたいという気持ちがありました。

栃木県としては、今回の観光需要調査事業を公募することになったきっかけは何だったのでしょうか?

やはり、一番大きなきっかけとなったのは新型コロナウイルス感染症の影響ですね。訪日旅行が完全にストップしてしまい、地元の観光業は大きな打撃を受けました。我々としては、海外旅行再開時に少しでも早くお客様を呼び戻すことができるよう、今から準備を進める必要がありますが、これがなかなか難しいのです。施策検討のためには各種の情報収集が欠かせませんが、既存の統計等を見ても、当たり前ですがコロナ以前のデータが元になっているため、コロナの前後で変化したお客様のニーズを把握することができませんでした。また、大きな機関が実施する調査は、日本全国、北海道から沖縄まで日本を一括りにして調査していることが多く、そうすると、既存のデータが本当の意味で栃木県に当てはまっているのか正直確信が持てないところがありました。以上のような経緯から、栃木県の独自のアンケートツールが必要だと考え、この事業が始まりました。

データのタイムリーさと、既存のデータにはないピンポイントで聞きたいことを調査して自分たちで取りたいと思ったのがきっかけということですね。ちなみに、今回システムを開発して自分たちで取るという選択をされましたが、それ以外に例えば調査会社など外部の機関に委託をすることも選択肢として考えられると思いますが、今回なぜ自分たちでシステムを開発しようと思ったでしょうか?

おっしゃる通り、調査会社に委託して実施する選択肢もありました。しかし、先ほど申し上げた通りコロナ禍では旅行者のニーズが非常に大きく変化しており、それは現在も続いています。一時のデータを取ったとして、半年後や1年後にそのデータが役に立つかと考えた時、我々はそうは思いませんでした。必要なのは、時間とともに変化するニーズを随時的確に把握できる方法であるとし、最終的に自前のアンケートシステムを作ろうと結論を出しました。

今回公募された中で、Syno Japan以外のシステム会社からもご提案がある中で、今回弊社を選んでいただいた理由は何だったのでしょうか?

まずSyno Japan様がアンケートプラットフォームを作ることを専門とされている会社であったことが大きな理由の一つです。提案内容が良いものであったとしても、肝心のシステム構築が外注となってしまうと、我々の要望が適切に伝わらず、構築に支障が出る可能性があります。今回はSyno Japan様内部で全ての作業が完結するとのことだったので、我々の要望をストレートかつ迅速に伝えられるところが一つ魅力だと感じました。もう一つ挙げられるのが、企画提案の時点でかなり詳しいシステムの内容をご提示いただけたことです。Syno Japan様では何ができるのかが具体的にわかり、ここなら信頼してお任せできると思いました。

栃木県観光客アンケートプラットフォームについて

ありがとうございます。続いて、今回開発した栃木県庁様独自のアンケートシステムについてお聞かせください。今回弊社のようなシステム会社とダイレクトにシステムを構築をするにあたり、ある程度最初に条件を決めて一度作ってみたものからカスタマイズを重ね今のシステムが完成しましたが、振り返ってみて、このアンケートシステムの構築はいかがでしたでしょうか ?

Syno Japan様には2週間に1回と、定期的に同じスパンで打ち合わせを設定いただきました。カスタマーサクセスの方だけでなく、開発の担当の皆様も揃って、毎回同じメンバーで打ち合わせをさせていただけたので、調整がとてもスムーズに進みました。また、抽出分析機能など、当初は想定していなかった機能への要望にも柔軟にご対応いただき、従来の紙ベースや外部委託の調査では難しかったようなデータの分析も可能となりました。こういったものは、皆様と打ち合わせをしていく中でなければ出ないアイディアだったと思います。おかげで非常に満足のいくものになりました。

ありがとうございます。システム設計に関連して、デザインや設計など、見た目やUXに関してはいかがでしたでしょうか?

シンプルでわかりやすいデザインにしていただいたので、専門的な知識のない我々行政の人間でも、比較的簡単に操作できるところがいいですね。また、デザインの希望も、柔軟に対応していただけました。

栃木県観光交流課 淺岡様

Syno Japan様からデザインや色味、ロゴなど、様々なご提案を頂き、オシャレで可愛いデザインになり、満足でした。また、安野の提案を受け入れてくださって、自由度の高いシステムをお持ちなのだなと思いました。

今回のシステムは、栃木県庁様が触れるデザインであるとともに栃木県に将来的にいらっしゃるお客様が触れるデザインでもあるので、一種のお客様とのコミュニケーションだと思うのです。そういった意味で、栃木県庁様の雰囲気を伝えるためには、デザインやUXなどの細かい部分も一貫性があるものを作ることが重要だと思っています。またフィードバックがあればお伝えください。

次に、台湾での実証実験についてお伺いします。今回構築したアンケートシステムを実際に台湾で使用してアンケートを行なって頂きましたが、実際に得た調査結果はいかがでしたでしょうか ?そこからの気付きなどあれば、教えていただきたいです。

台湾では、栃木県の観光ブースをショッピングモールの一角に設置し、そこにQRコードを設置することで、オンラインのアンケートを実施しました。正直初めての取り組みだったので、あまり数が集まらないのではと心配していましたが、いざ蓋を開けてみると、短期間での実施にも関わらず、最終的には300名を超える方から回答が集まりました。

これまで我々がイベントで実施していたアンケートは、一対一の対面調査が多く、複数の調査員を配置して実施していました。今回はイベント会場にスタッフがほぼ一人という少ない人員でしたが、過去のイベントと同レベルの回答が集まり、とても驚きました。調査員とのやりとりの手間が減ったことや、自分でQRコード読み取るだけで気軽に答えられたことなどが、回答数の向上に影響したのではと予想しています。QR コードを使ったアンケートは、今後も引き続き活用していきたいと思います。

ありがとうございます。今後、今回作った栃木県庁様独自のアンケートシステムをどのように活用していきたいと考えていますか?

ダッシュボードに各種の機能をつけて頂いたので、かなり細かな分析ができるようになりました。また、必要なタイミングでいつでも調査ができるため、WithコロナからAfterコロナへのニーズ変化の調査にも対応できます。集めたデータは、国別や年代別など様々な角度から分析をし、今後の施策に役立てていく予定です。将来的には、栃木県庁だけでなく、市町を含めた栃木県全体でデータを共有・活用できるようにしていければと思います。

栃木県観光交流課 岡安様

そうですね。新型コロナウイルス感染症によって旅行者のニーズがかなり変動していくと思うので、このアンケートシステムを活用しデータを収集することで、ターゲットに向けた的確なPRをしていきたいです。渡航解禁になった時にどこよりも一歩先に施策を行えるよう準備をしていきたいと思います。

Syno Japanとの協働について

では次に、弊社について感想をお聞かせください。Syno Japanとの協働で良かったと思う点はありますか?

Syno Japan様は、やはりアンケートを専門的に取り組んでいる企業なので、頂ける提案がとても的確でした。我々が意図することをしっかりと汲み取っていただけて、お話をしていてストレスがなく、スムーズに進められました。むしろ、我々が希望を伝えると、それに加えてさらに一歩踏み込んだご提案などを積極的に頂けたので、非常に建設的な事業となりました。

ありがとうございます。実現不可能に思えても、実際に聞いてみたら意外とできるものって多いんですね。できることとできないことの線引きはエンジニアでないとわからないこともあるので、できないと思って諦めてしまうお客様はもったいないと思うのですが、栃木県庁様からご相談やご提案をたくさんいただけたことは、より良いサービスを提供するにあたり弊社としてもありがたかったです。逆に、Syno Japanに今後改善して欲しいと思うところを教えていただけますでしょうか。

今まで協働した企業の中でもSyno Japanさんは特にレスポンスが早いと感じました。不具合やトラブルはどんな事業でも発生しうるものですが、間を置かずに改善して頂いたので、現段階でここを直して欲しいという点は思いつきません。

ただ、行政にはどうしても異動が付き物で、3~4年で人が入れ替わってしまうことが多く、なかなか知識を蓄積するのが難しい部分があります。Syno Japan様には、職員が変わることで欠けてしまう部分をフォローいただける、行政向けの恒常的なフォローをご用意いただけると、より使いやすいなと個人的に思いました。

Syno Japanの担当スタッフに関する感想をお聞かせいただけますか?

通常、窓口となる担当の方が一人いて、全てその人を経由して事業を進めていくことが多いのですが、今回は関係するスタッフ皆さんと直接お話ができ、非常にやりやすかったです。これまで、人づてやメールでのやり取りだけでは、ニュアンスが伝わらず行き違いが生じてしまうことが多々ありましたので、今回はそういった不安要素がかなり軽減されたと思います。直接お話しできなかったら、きっとシステムの構築や不具合の修正に、もっと時間がかかったのではないでしょうか。また、スタッフの皆さん一人一人の姿勢も丁寧で、安心してお任せすることができました。

2025年の栃木県の姿とは

最後になりますが、現在、スマートシティなど自治体の方がデータやテクノロジーを活用して課題を解決し理想の街を実現するという取り組みが進んでいる中、5年後の2025年に栃木がどうなっていたらいいか、栃木の理想の姿について教えていただけますか?

2025年にはおそらく海外旅行も再開されると思いますので、その時に栃木というのが「栃木ってどこ?」と思われるのではなく、「あの栃木ね!」と言われる状態になっていればベストではないでしょうか。今回のシステムで得たデータを我々がうまく使いこなして、「東京行くなら栃木もいいよね」という風に、自然に話題に上るような観光地にしていきたいですね。

インバウンドに関しては、外国人の宿泊客のお客様が増えてきたタイミングで、新型コロナウイルス感染症の影響で観光客がほぼゼロに戻ってしまったので、まずはこれまでの状態まで戻して、そこからさらに増やすことを目指していきたいです。また、栃木県を知っている方でも、東京から日帰りで行けるというイメージを持っている方が多いので、栃木の様々な魅力的な場所を発信していくことで、もっと長く滞在してもらえることを目標にしたいと思っています。

現在、宇都宮市ではLRTの列車(路面電車)を作っており、交通の利便性の向上を図っています。旅行客にとっても旅行しやすいような環境はもちろんのこと、県民が住みやすいと思う県になって欲しいと思っております。

左から、岡安様、安野様、淺川様

Koeeruはお客様の課題に合わせたアンケート構築をお手伝いします。ご相談、ご質問等あれば、下記のボタンよりお気軽にお問い合わせくださいませ。

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